2024年ノーベル化学賞の受賞者の発表について大上准教授のコメントが各社から報道されています
2024年のノーベル化学賞の発表が2024年10月9日の日本時間18:45より行われ、「計算によるタンパク質デザイン」の功績で米ワシントン大学のDavid Baker氏が、「タンパク質の構造予測」の功績で英国Google DeepMindのDemis Hassabis氏・John Jumper氏に授与されることが決定しました。これらの研究テーマは大上研究室で取り組んでいる創薬・バイオインフォマティクス分野にきわめて近く、大変喜ばしいことです。受賞者の発表を受けて、大上准教授が新聞マスコミ各社より取材され、コメントを発表しております。
- 朝日新聞 2024年11月22日 朝刊 6面/オンライン版 | 研究者の1年 5分で再現 AIソフト 研究現場に衝撃
https://digital.asahi.com/articles/DA3S16089666.html https://digital.asahi.com/articles/ASSCP0RBWSCPULBH002M.html
>>> 東京科学大の大上雅史准教授によると、AFやその改良の研究には、米半導体大手エヌビディアや中国の検索エンジン大手・百度、動画投稿アプリ「TikTok」を運営する中国企業バイトダンスなど大手テック企業も次々に参入しているという。大上さんはテック企業やアカデミアを巻き込んだ開発競争のペースはさらに速まるとみる。「AFですら数年後には、先端の技術でなくなっている可能性は決して小さくない」 - 朝日新聞(オンライン版)2024年10月9日 | ノーベル化学賞もAI関連に 専門家「自然科学の方法論転換を象徴」
https://digital.asahi.com/articles/ASSB93RNCSB9ULBH00RM.html
>>> 計算科学の観点からたんぱく質構造予測に取り組んできた東京科学大(旧・東京工業大)の大上雅史准教授は「AIを使った研究にノーベル賞が本当に贈られるか、つい数日前まで半信半疑だったが、サイエンスとしての計算科学が認められてうれしい」と喜んだ。新しいたんぱく質の設計を可能にしたベイカー氏は、1994年から始まったたんぱく質の構造予測のコンテストでもトップ研究者として知られてきた。ところが20年に登場したAF2は、2位だったベイカー氏のチームの2倍以上のスコアで圧倒した。AFは世界中の200万人以上の研究者に利用されているとされ、これをベースに研究者たちが独自に応用したプログラムも活用されている。「多くの研究者や企業でも実際に利用され始めている。実際のたんぱく質を使った研究の前に、正確に構造や性質がコンピューターで予測できるようになり、創薬がスピードアップすることが期待できる」と話す。 - 日本経済新聞(オンライン版)2024年10月9日 | 【ノーベル賞】科学の発展、AIが加速 物理学賞・化学賞で連続受賞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC229V10S3A920C2000000/
>>> AIを使う創薬に詳しい東京科学大学の大上雅史准教授は「立体構造を8〜9割の精度で予測でき、病気や生命現象のメカニズムやたんぱく質の機能を考えやすくなった」と振り返る。 - 日経クロステック(xTECH) 2024年10月10日 | 2024年のノーベル化学賞にGoogle研究者ら、タンパク質構造を予測するAIを開発
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/09844/
>>> 生命情報科学(バイオインフォマティクス)の研究者である東京科学大学情報理工学院の大上雅史准教授は「ベーカー氏は構造予測と設計の両方でライフサイエンス業界に貢献してきた。AlphaFoldの影響を受けてベーカー氏の研究が加速した側面があるため、異なる受賞理由になったのでは」と考察する。 - 読売新聞 2024年10月11日 朝刊 3面/オンライン版 | [スキャナー]AI新時代 光と影 ノーベル賞連日選出 物理学 機械学習、広く応用 化学 創薬・病気解明向上
https://www.yomiuri.co.jp/shimen/20241010-OYT9T50273/
>>> 東京科学大の大上雅史准教授(生命情報科学)は「プログラムがわからないとAIはブラックボックスとなり、成果の検証ができない。情報公開をしないのは科学研究のモラルに反しているのではないか」と指摘する。